「棲む」

パナソニックさんから定期的に送られてくる機関紙「住宅設計」。
毎回勉強になる内容が多いのでじっくり読むことが多いです。
その中に「棲む」という言葉を見つけました。
「住む」と「棲む」の違いってなんだろう?
今回は吉田桂二さんという建築家の方への取材インタビューです。
その中で吉田氏は「木の家に妻と住む・・」という表現をされていました。

漢字を見ると確かに「木」に「妻」と書いて「棲む」ですね。
おもしろい発見です^^

「棲む」の言葉を調べてみると
鳥や動物が巣を作って生活すること
と書いてありました。

人も動物の一種ですから同じかもしれません。
住むというよりももっと原始的な営みを感じる「棲む」です。
何か息使いを感じるような字でもありますね。
棲むという字は他にもどこかで見たような気がしますが・・・
「同棲」とか
「終の棲家」とか・・・

どちらも人間臭い感じがするのは私の思い込みでしょうか?

インダビューの中で吉田氏は高度成長期に必要とされていた住宅の在り方から
現在ご自身の中では民家を通して日本古来の伝統建築の素晴らしさを
再認識されたことも書かれていました。
高気密高断熱にも触れられそれがすべてではない・・・と。
気密や断熱を重視するあまりに
自然の光や風を取り入れることを忘れてしまっては元も子もないと。
今居る場所の環境の中に「棲む」ということなのですね。

人も自然界の一部として家と共に呼吸しながらおおらかに生きたいなあと思います。
そういう我が家も高気密高断熱住宅として建てました。
建てる前にいろいろ気密のことなど調べていたら
専門の数字が出てきまして
その数字が高いことでより家の気密性が立証されるようでした。

天気が良ければ窓を開け放したい我が家にとって気密性は?
表現の中に「魔法瓶の中と同じ」と書いてあったのを見て
困った~~と思いました。

せっかくの気密性や断熱性があっても
我が家の住人たちはそれをじゅうぶんに生かせないのでは?
結局いろんな事を考えずに住みたいように住もうということになりました^^


「棲む」_c0152341_8584682.jpg


今は何も気にせずに暮らしています。
高気密高断熱が有難いと感じるのは
真夏にエアコンの効きが良いこと
一度冷えると外部から遮断されているので冷えた空気が逃げないのでしょうね。
冬場も同じです。

過度に機械に頼らず「棲む」ことに重きをおきたいなあと
あらためて思ったお話でした。





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by touryounoie | 2012-02-25 08:09 | 家作り | Comments(0)

我が家を建ててから今年で17年目。味わいは増すばかり!ご見学お待ちしています☆


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